【反MMT】和製MMTは理論に見せかけた政治的主張

MMT(現代貨幣理論)をご存知の方も多いと思います。主に「れいわ新撰組」の支持者が主張しているものです。

私はこれを「和製MMT」と呼び、その主張に疑問を持っています。和製MMTは理論ではなく理論に見せかけた主張と考えています。

最近、twitterで和製MMT論者と論戦する機会があり、今回はその経緯と顛末をご紹介します。

和製MMTの考え方

 和製MMTでは「自国通貨建て国債は破綻しない」という考えがあります。

自前の通貨を持つ国がいくら自国通貨建てで国債を発行しても債務不履行(デフォルト)には陥らない。

https://ja.wikipedia.org/wiki/現代貨幣理論

この考え方を私なりに超絶単純に整理してみました。

今回のポイントは主張①で、「(自国通貨建ての)国債発行はノーリスク」の部分です。和製MMTの考えによると、自国通貨建ての国債は絶対に債務不履行(デフォルト)しません。

この考えには補強材料があり、天下の日銀のWebサイトには同様の考えが載っています。

日・米など先進国の自国通貨建て国債のデフォルトは考えられない。

https://www.mof.go.jp/about_mof/other/other/rating/p140430.htm

こうした経緯で「デフォルトしない国債は一般的な借金とは異なるのだから、バンバン発行して世の中にお金を回そう」という主張②へ繋がっています。

しかし、私は以下のようにこの考えに2つの疑問を持ちました。

疑問①自国通貨建て国債は格付けされている

世界三大格付け会社であるS&P、ムーディーズ、フィッチは自国通貨建て国債(ソブリン国債)を格付けしています。和製MMTによるとノーリスクのはずの国債がリスクで分類されているのです。

ノーリスクならば全ての国が同率1位になるはずでは?おかしいですよね。

疑問②日本国債の格付けは全然高くない

ひょっとすると「ノーリスク」説は日本国債に限った話で、諸外国は別のルールかもしれません。では日本国債の格付けはというと…

格付け会社格付け意味
S&PA+ポジティブ
ムーディーズA1安定的
フィッチ・レーティングスA安定的
日本国債の格付け

この順位はタイやマレーシアとほぼ同順位で、韓国以下です。ノーリスクと呼ぶにはちょっと難しいでしょう。

実は前述の日銀のWebサイトも示唆しているのですが、この3社は日本国債のことをノーリスクどころか「多少はリスクあるかな」と認識してるわけです。そんな格付け会社への抗議文が前述の日銀のページだったわけです。このページは和製MMT論者と議論すると頻繁に引用されます笑

MMT支持者へ聞いてみた

この疑問についてMMT支持者は何と答えるのか、twitterのタイムラインで見かけた2〜3人に聞いてみました。

Q. デフォルトリスクのない国債がなぜ格付けされているのか?

A. 格付けなど実態のないまやかしである

これが一番多かったように思います。そもそも格付けを認めないという考えです。残念ながらS&Pを知らない人が即興で考えた理由と感じました。あと「脅し商売」とか都市伝説のよう回答もありました。

A. 格付けは戦争や革命リスクで格付けしている

デフォルトリスクの存在に同意はしている意見です。ただし日本は数百年に渡って安定しているわけで「韓国以下、東南アジアと同等」と矛盾し、やはりおかしな答えとなります。

Q. なぜ日本国債の格付けが低いのか?

A. 本当はこんな格付けではない

残念ながら現実逃避した答えのように感じます。「格付けは正しいのか?」と逆質問されることもありましたが、格付けの真偽ではなく低い理由を聞いていますので論点ズラシされたと感じました。

A. 格付け会社じゃないのでわからない

トヨタ車のフロント部分はなぜいかついのか?といった具合に当事者以外が議論するのは超よくある話で、わからない理由が「本人じゃないから」というのは通常は通りません。

感想

皆さん真摯にご回答いただいたのですが、やはり納得いく説明はありませんでした。むしろ途中から格付けが低いことは横に置いて「なぜ日本が低いと思うのですか?」と逆質問されます。

これは一般論ですが、質問に質問で返す人ってって他人からの批評に不慣れと感じますね。攻めには強いけど受けには弱いというか。これは私もですが。。

彼らを論破するためにもっと勉強したいと思います。

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